官能的で大人向けな作品から、少女漫画のような甘酸っぱい作品までオススメのフランス恋愛映画をまとめました。フランス映画の魅力がたっぷりの素敵な恋愛作品を是非楽しんでください!

ポンヌフの恋人

  • 公開時期 1991年10月(日本公開 1992年3月)
  • Wikipedia

〇キャスト
アレックス(ドニ・ラヴァン)
ミシェル(ジュリエット・ビノシュ)
ハンス(クラウス=ミヒャエル・グリューバー)
マリオン(マリー・トランティニャン)

〇あらすじ


閉鎖中のポンヌフ橋で暮らす天涯孤独の青年ホームレスのアレックスは、いつものごとく酒を飲みながら夜のパリを放浪していたが、車に片足を轢かれてしまう。そこに通りかかった女は恋の痛手と失明の危機から家出放浪中の女画学生ミシェル。アレックスはミシェルの美しさに初めて恋の心地を知り、ポンヌフ橋を仕切っている初老の浮浪者のハンスにこの家出娘のミシェルを置いてくれるように頼み込む。そして二人のホームレス生活が始まる。

Wikipediaより一部抜粋

〇感想・レビュー
レオス・カラックス監督作品で、何年もかかってやっと完成させた作品です。ドニ・ラヴァン演じるポンヌフ橋で大道芸人をしている男性と、ビノシュ演じる片目を失って失意のどん底の美大生しか出てこない映画です。魂をぶつけ合うような、それでいて慈しみあうような恋で見ていて憧れるはずです。フランスの美しい風景、そして花火が本当に素敵。ドキュメンタリータッチで切ない純愛映画です。ちなみに監督のレオス・カラックスと主演のジュリエット・ビノシュは撮影当時交際していました。だからこそここまで心がこもった作品ができたのかも。

男と女

  • 公開時期 1966年5月(日本公開1966年10月)
  • Wikipedia

〇キャスト
アンヌ(アヌーク・エーメ)
ジャン・ルイ(ジャン=ルイ・トランティニャン)
ピエール(ピエール・バルー)
ヴァレリー(ヴァレリー・ラグランジュ)

〇あらすじ


スタントマンの夫ピエールを事故で亡くしたスクリプト・ガール(映画監督の助手)のアンヌは、娘フランソワーズを寄宿学校に預け、パリで一人暮らしをしていた。ある日、娘に会うために寄宿学校に行った帰り、パリ行きの列車を逃してしまう。そんなアンヌにジャン・ルイという男性が車で送ると申し出た。ジャン・ルイも同じ寄宿学校に息子アントワーヌを預けており、また、妻ヴァレリーを自殺で亡くしていた。

Wikipediaより

〇感想・レビュー
監督はクロード・ルルーシュ、出演はアヌーク・エーメとジャン=ルイ・トランティニャンです。フランス映画らしくくどい説明などはなく、雰囲気で醸し出していました。モノクロとカラーが揺れ動く心を表現していて、構成が斬新でおしゃれ。やはりフランス映画ってこういうところが憧れるんですよね。どちらも伴侶を亡くしているという設定ではありますが、男と女は同じ匂いをかぎ分けて惹かれ合ってしまうんだなぁと思ってしまう作品。

アメリ

  • 公開時期 2001年4月(日本公開2001年11月)
  • Wikipedia

〇キャスト
アメリ・プーラン(オドレイ・トトゥ)
ニノ・カンカンポワ(マチュー・カソヴィッツ)
ラファエル・プーラン(リュファス)

〇あらすじ


神経質な元教師の母親アマンディーヌと、冷淡な元軍医の父親ラファエルを持つアメリはあまり構ってもらえず、両親との身体接触は父親による彼女の心臓検査時だけだった。いつも父親に触れてもらうのを望んでいたが、あまりに稀なことなので、アメリは検査のたびに心臓が高揚するほどだった。そんなアメリの心音を聞き、心臓に障害があると勘違いした父親は、学校に登校させずアメリの周りから子供たちを遠ざけてしまう。やがてアメリは母親を事故で亡くし、孤独の中で想像力の豊かな、しかし周囲と満足なコミュニケーションがとれない不器用な少女に育っていった。

Wikipediaより一部抜粋

〇感想・レビュー
フランスの恋愛映画を見ようと思った時、美しいフランスの景色や可愛い町並み、そしてレトロな雑貨などの小物も楽しみに見る人は多いと思います。そんなパリの魅力が詰まった恋愛映画の代表がアメリです。舞台はパリのモンマルトルなので、観光地ではなくマルシェや裏路地などパリで暮らす日常を感じながら主人公アメリの恋愛に感情移入することができます。ピュアな恋心だけでなく、この作品そのものに可愛いものがあふれています。

カミーユ・クローデル

  • 公開時期 1988年12月(日本公開1989年10月)
  • Wikipedia

〇キャスト
カミーユ・クローデル(イザベル・アジャーニ)
オーギュスト・ロダン(ジェラール・ドパルデュー)
ポール・クローデル(ロラン・グレヴィル)

〇あらすじ


1885年、20歳の女性彫刻家カミーユ・クローデルは一緒に創作しているイギリス人のジェシー・リップスコムからオーギュスト・ロダンは女たらしという忠告を受ける。1年ローマに行く師匠ブーシェの後任としてロダンが挨拶にくる。「地獄の門」を制作中のロダンを最初は高慢なタイプだと距離を置いていたカミーユだったが、難しいパロス産の大理石で作った足の彫刻がロダンに認められる。カミーユに感化されてランボーの『イルミナシオン』を読み、詩人になることを願っている弟のポール・クローデルが姉の悩みを聞いてくれる。

Wikipediaより一部抜粋

〇感想・レビュー
フランスの女性彫刻家の生涯を描いた作品ですが、かの有名な彫刻家ロダンと恋仲だったことから、作品よりも恋人としてしか名前が残らず、挙句の果てには精神を病んでしまうという、悲劇のヒロインの話です。カミーユはもっと作品が正当に評価されてもいいということは現代では当たり前に考えられますが、昔はどこの国でも女性芸術家は陰に隠れてしまい、恋愛していた時をメインに、恋物語ばかりが中心になってしまうので残念です。

ココ・シャネル 時代と闘った女

〇キャスト
ココ・シャネル(シャーリー・マクレーン)
若き日のココ・シャネル(バルボラ・ボブローヴァ)
マルク・ボウシエ(マルコム・マクダウェル)
エチエンヌ・バルサン(サガモア・ステヴナン)
ボーイ・カペル(オリヴィエ・シトリュク)

〇あらすじ


シャネル自身により、また評伝や映画などで虚実ないまぜのさまざまな物語が語られてきたが、それらのほとんどは、沈黙の謎が確証を持って暴かれた2011年以前のものだ。本作は、実証を踏まえた上で、毀誉褒貶の激しい多面的で孤独な、しかしなんとも魅力的でスケールの大きいシャネルの生涯と実像に迫った最新ドキュメンタリー。

公式サイトより一部抜粋

〇感想・レビュー
フランス、アメリカ、イタリアとの合作映画ですが、世界的に有名なフランスブランド・シャネルの創業者の話です。シャネル自身とても美しく魅力的な女性なのですが、恋愛と仕事を両方手に入れることはまだまだ難しい時代だったこともあり、恋愛に流されず自分のブランドスタイルを貫いていく姿が同じ女性の目から見ても共感できそして愛おしいと感じます。フランス映画は恋に流される女性が多いですが、恋だけでなく仕事にも生きる今のフランス女性の恋愛観に近いように思いますね。

パリ、ジュテーム

  • 公開時期 2006年6月(日本公開2007年3月)
  • Wikipedia

〇キャスト(モンマントル)
運転手(ブリュノ・ポダリデス)
若い女性(フロランス・ミューレル)

〇あらすじ


世界中の18人の監督による「愛」をテーマにした短編オムニバス映画である。パリ20区のうち18の区を舞台に、1区につき約5分間の短編映画にしている。

Wikipediaより

〇感想・レビュー
愛をテーマにしたオムニバス作品で、世界各国の18人の監督がそれぞれ5分間の短編を製作されています。モンマルトルやエッフェル塔などのパリの18区を舞台にし、美しいパリの街並みを映し出されているので、観終わった時には、本当にパリにいたかのような感覚になれる作品です。個人的には短編の中でも「アラブ系の女の子に恋する少年」が一番好きでした。最後の終わり方が温かく、短編の中でもトキメける瞬間が多い作品でした。

ボヴァリー夫人とパン屋

〇キャスト
マルタン・ジュベール(ファブリス・ルキーニ)
ジェマ・ボヴァリー(ジェマ・アータートン)

〇あらすじ


ノルマンディーにある故郷の村へと戻り、父親が遺(のこ)したパン屋を受け継いだマルタン(ファブリス・ルキーニ)。ノルマンディーを舞台にしたフローベールの小説「ボヴァリー夫人」を読みふけっては退屈な日々を過ごす彼だったが、隣の農場にイギリス人であるチャーリー(ジェイソン・フレミング)とジェマ(ジェマ・アータートン)のボヴァリー夫妻が移り住んでくる。美しいジェマに惹(ひ)かれていく中、マルタンは彼女が年下男性と密会するのを目撃。やがて、「ボヴァリー夫人」を地でゆくジェマの行動に気が気でなくなっていく。

YAHOO!映画公式サイトより

〇感想・レビュー
パン屋を営むマルタンは、小説「ボヴァリー夫人」を読みふけっていました。そんなある日、小説の主人公とそっくりなジェマ・ボヴァリーが夫に近くに住み移ってきます。マルタンは次第に美しいジェマ・ボヴァリーに惹かれていきます。しかし、そのジェマが学生と不倫しているところをマルタンが目撃してしまいます。主人公であるマルタンの行動が、ユーモラスでとても面白い作品になっています。恋愛映画ですが、コメディ映画と言ってもいいくらい笑える場面があり、個人的には「親近感が湧く恋愛映画」だなと感じました。決して不倫をしているからと言って内容がドロドロになっていくわけではなく、後味も悪いストーリー構成になっていないのが良かったです。

二十四時間の情事

  • 公開時期 1959年6月(日本公開1959年6月)
  • Wikipedia

〇キャスト
女(エマニュエル・リヴァ)
男(岡田英次)

〇あらすじ


来日し、広島へ反戦映画のロケに訪れたフランス人女優が、日本人男性と知り合い、深い仲になる。2人の情事の際の会話が続く冒頭では、広島の原爆被害の惨状を訴える映像シーンが続く。2人はともに第二次世界大戦で戦争による悲劇的な体験を有していた。日本人男性は米軍の原爆投下によって家族を全て失っており、フランス女性は故郷ヌヴェールでナチスの将校と恋仲だったが、戦後に周囲から糾弾や迫害を受けた過去を持っていた。

Wikipediaより

〇感想・レビュー
日本との合作になる映画で、「ヒロシマ・モナムール」という邦題で呼ばれることもある作品です。広島へ反戦映画のロケの為に来日したフランス人の女優が、1人の日本人の男性と知り合いになります。2人とも過去に戦争が原因の不幸な過去を背負っていることから、とても気が合い、次第に恋仲になるという話で、戦争というものの愚かさへのアンチテーゼもうまく絡んでいる映画です。2人の恋愛を通じて原爆の悲惨さがよく描かれており、恋愛映画であると同時に歴史映画ともとることができる優れた内容となっています。

愛人/ラマン

  • 公開時期 1992年1月(日本公開1992年5月)
  • Wikipedia

〇キャスト
少女(ジェーン・マーチ)
中国人青年(レオン・カーフェイ)

〇あらすじ


1929年のフランス領インドシナが舞台。華僑の中国人青年と貧しいフランス人少女の恋。主人公の少女は、母と2人の兄弟と共にベトナムで暮らしていた。母は現地で教師をしていたが、役人にだまされ、面積のほとんどが海水に浸かってしまう土地を買わされてしまう。そのため、一家は貧しい暮らしを送っていた。母は兄ばかりを可愛がり、兄は母からもらった金で阿片を買い、彼女と弟に暴力を振るい、2人を苦しめていた。現地のフランス人女学校に通う彼女はある日、メコン川のボート乗り場で、1人の華僑の青年に話しかけられる。やがて2人は愛人関係を持つようになる。

Wikipediaより

〇感想・レビュー
フランス作品の恋愛映画というととても官能的で情熱的な内容のものが多いことで有名ですが、このラマンはそんなフランス恋愛映画のイメージを裏切らない、かなり情熱的な表現の多い作品となっています。美しくも貧しいフランス人少女と裕福な中国人青年の愛の日々を描いた、テーマとしては美しい青春作品ですが、純情で純粋だった少女が赤裸々なシーンを演じるということで公開当時はかなり衝撃的で、年齢制限もあります。

美女と野獣

〇キャスト
ベル(レア・セドゥ)
野獣 / 王子(ヴァンサン・カッセル)

〇あらすじ


囚われの身となったベルは、恐ろしい野獣の、悲しい瞳に惹かれていく。彼が野獣になった本当の理由――その秘密は”真実の愛”だけが、解き明かす――

公式サイトより

〇感想・レビュー
ディズニーアニメで有名な作品ですが、フランス作品としても実写化されていて、よりおとぎ話に近い幻想的な恋愛物語になっています。ディズニー作品とはまた別の、おとぎ話をテーマにした大人の恋愛映画。ディズニー映画の実写はファンタジー要素が強いですが、フランス映画ではちょっとミステリアスで妖艶なイメージが強いです。野獣と美女の切ない恋愛物語と、美しいフランス俳優陣の演技も見どころです。

王妃マルゴ

  • 公開時期 1994年5月(日本公開1995年2月)
  • Wikipedia

〇キャスト
王妃マルゴ(イザベル・アジャーニ)
シャルル9世(ジャン=ユーグ・アングラード)
ナヴァール王アンリ(ダニエル・オートゥイユ)
母后カトリーヌ(ヴィルナ・リージ)

〇あらすじ


王女でありながら、男漁りに街に繰り出すような奔放な生活を送っている淫蕩なマルゴは、新教徒のナヴァール王アンリと政略結婚をすることになった。パリはアンリとマルゴの婚礼に列席するためにやってきたカトリック教徒と新教徒であふれかえっていた。母后カトリーヌはコリニー提督を父ともあおぐ国王シャルルの敬愛ぶりに危機感を抱き、コリニーの暗殺を企てるも失敗する。新教徒からの仕返しを恐れたカトリーヌはギーズ公と結託し、凄惨なサン・バルテルミの虐殺を起こす。襲撃され傷ついた新教徒の青年ラ・モールはマルゴの庇護を求め、恋に落ちた二人は逢瀬を重ねていく。

Wikipediaより一部抜粋

〇感想・レビュー
とても美人で、恋多き王妃だった、ということで有名なフランス王家の出身マルゴですが、宗教戦争に巻き込まれて自分の希望通りの結婚もままならず、愛する人は残虐に殺され、何人もの男性と関係をもちながらも恋に生きることができなかった気の毒な王妃に思えました。時代が時代なだけに映画の中でも残虐なシーンが登場し、とても恋愛どころではないのですが、登場する重要人物ほとんどと恋愛関係になるマルゴは流石です。

静かなふたり

〇キャスト
マヴィ(ロリータ・シャマ)
ジョルジュ(ジャン・ソレル)

〇あらすじ


27歳のマヴィは、最近パリへ引っ越してきたばかり。不器用な彼女は気ぜわしい都会生活に馴染めずにいるが、ある日、従業員募集の貼り紙を頼りにカルチェ・ラタンの小さな古書店を訪ねる。そこで出会ったのは、謎めいた店主ジョルジュ。祖父と孫ほどの年齢差にもかかわらず、書物について言葉を交わし互いの孤独さを共有するうち、ふたりは徐々に惹かれあう。それは、風変わりで、静かで、けれど情熱的な愛。だがジョルジュには古書店店主とは別の、闇に包まれた過去があった。マヴィは彼の過去に触れるうち、自らもまた新たな人生へと一歩踏み出していく・・・。

公式サイトより一部抜粋

〇感想・レビュー
27歳のマヴィは、地方からパリに引っ越したものの、都会の生活に馴染めずにいました。古書店の貸部屋を見つけたマヴィ。年老いた店主ジョルジュは少々変わり者でしたが、マヴィは次第に惹かれていきます。やがて、マヴィはジョルジュの過去を知ることになります。かなりの年の差があるのですが、そこには確かな愛を感じるのです。激しく燃え上がるような愛ではないのですが、いつまでも忘れられない。そんな恋心を感じる作品です。

幸せになるための恋のレシピ

〇出演
オドレイ・トトゥ
ギヨーム・カネ

〇あらすじ


フランス文学の旗手、アンナ・ガヴァルダの原作を、クロード・ベリ監督がオドレイ・トトゥを主演で描くドラマ。画家を目指す女性、貴族出身の男性とその同居人、同居人の祖母の4人の奇妙な共同生活を描く。フランクとカミーユは徐々に惹かれ合い…。

KINENOTEより

〇感想・レビュー
画家を目指すカミーユは、貴族出身のフィリベールと、シェフのフランクと知り合います。衝突ばかりするカミーユとフランク。ですが、話をしていくうちに2人は気持ちが通じ合うようになります。とても人間味溢れた登場人物が魅力的です。恋愛感情は持っているものの、そこから一歩を踏み出せない。踏み出すと、この関係そのものが崩れそうになる。そんな、大人の不器用さがたまりません。必要なのは、一緒にいること。それだけというメッセージが伝わってきて、まさに愛の本質を捉えた作品だと思います。

BPM ビート・バー・ミニット

  • 公開時期 2017年8月(日本公開2018年3月)
  • Wikipedia

〇キャスト
ショーン(ナウエル・ペレ・ビスカヤー)
ナタン(アルノー・ヴァロワ)
ソフィー(アデル・エネル)
チボー(アントワーヌ・レナルツ)

〇あらすじ


1990年代初頭のパリを舞台にHIV・エイズへの偏見へ立ち向かうグループであるACT UP(英語版)の活動を描く。

Wikipediaより

〇感想・レビュー
HIV陽性者を支援する団体アクトアップの発足メンバーであるゲイのショーンは、自身もHIVを発症しています。多少過激なやり方をしながらも、ショーンはHIVの予防を訴えます。そんなショーンは、ある日、同じくゲイのナタンと恋に落ちます。ナタンは、過去の苦い記憶もあり、ショーンを最後まで支えようとします。恋愛というのは、決して楽しい事ばかりではありません。時には、病という壁に阻まれることもあります。この2人を見ていると、愛はとても深くかけがえのないものだということがよくわかります。今でこそ不治の病ながらかなり延命できるようになったHIVですが、この映画の舞台1990年代初頭にHIVがどれだけ恐ろしく、哀しい病気だと理解できます。そしてそれがたった数十年前ということにも驚かされますね。

青い麦

〇キャスト
エドウィージュ・フィエール
ピエール・ミシェル・ベック
ニコール・ベルジェ
ジョジアンヌ・ルコント

〇あらすじ

北フランスの海辺の避暑地でひと夏を過ごす二つの家族。16歳の少年フィルと15歳の少女ヴァンカは兄妹のような間柄だったが、次第に互いを異性と意識しはじめ、やがて初めてのキスを交わす。だが白衣のマダムに出会ったフィルは、彼女の美しさに惹かれていく……。思春期の少年少女の微妙な心情を丁寧に描出したフランス映画らしい名編。

YAHOO!映画より

〇感想・レビュー
コレットの小説を映画化したもので幼馴染の少年少女が大人になっていくひと夏を描いた作品です。少年(フィル)は毎年家族で訪れる避暑地で出会った美しい女性に心を奪われて密会を重ねてしまいます。フィルの様子がおかしいと思った少女(ヴァンカ)はやきもきしながらも彼が帰ってくるのを待ち続けていました。大人の女性とのひと夏の恋が終わったフィルはヴァンカのもとに戻り、今までとは違った関係で彼を彼女は受け入れるのですが十代の恋愛の不安定さと未熟さが今後どうなるかの含みを持たせたラストがなんとも切ないです。見終わった後も甘酸っぱい余韻の残るステキな作品です。

愛してる、愛してない…

  • 公開時期 2002年3月(日本公開2003年4月)
  • Wikipedia

〇キャスト
アンジェリク(オドレイ・トトゥ)
ロイック(サミュエル・ル・ビアン)
ダヴィッド(クレマン・シボニー)
ラシェル(イザベル・カレ)
エロイーズ(ソフィー・ギルマン)

〇あらすじ


美術学校の生徒アンジェリクは、妻のいる心臓外科医ロイックと恋人同士だった。アンジェリクは彼にバラの花を送ったり、彼の隣人の家に留守番として住み込むなどして、彼に近づくことができた。だが、夫妻が離婚のために訪れた裁判所で寄り添っているところをアンジェリクは目撃した。

Wikipediaより

〇感想・レビュー
「アメリ」のオドレイ・トトゥが主役のアンジェリクを演じる映画です。ネタバレしてしまうと面白くないのですが、妻のいる医師を恋人に持っているのも、彼が妻と離婚をしたがっているけど彼女が離婚に応じない…でも本当はそれも…。数々のストーカー行為を行ったその後アンジェリクは精神病院に入院し模範的な生活を送り社会に戻ってきます。映画の前半を見ているうちは切ないお話なのですがお話が進んでいくとだんだん不穏な展開になってきます。アメリの主役、 オドレイ・トトゥ が主演なのでオシャレでかわいいフランス映画と思ったら大間違いです。

ラ・ブーム

  • 公開時期 1980年12月(日本公開1982年3月)
  • Wikipedia

〇キャスト
フランソワ・ベレトン(クロード・ブラッスール)
フランソワーズ・ベレトン(ブリジット・フォッセー)
ヴィック・ベレトン(ソフィー・マルソー)
プペット・ヴァラディエ(ドゥニーズ・グレイ)

〇あらすじ


ブームに誘われることを夢見る13歳のヴィックが、自分の14歳の誕生日ブームを開くまでの物語。リセの新学期(夏のバカンス明け)に始まり、歯科医とイラストレーターである両親の別居騒動、ハープ奏者の曾祖母プペットの折々の助言を背景に、ブームで出会ったマチューとの恋模様、春休み明けに自身が開く誕生日ブームまでを描く。

Wikipediaより

〇感想・レビュー
「ブーム」とはパーティーのことで、ブームに誘われることを夢見ている13歳のヴィックが、次の14歳の誕生日ブーム(誕生パーティ)を開くまでのストーリーです。若き日のソフィー・マルソーが出ており、50代以上の世代では知らない人は少ない映画です。今の人は知らないでしょうが、当時のソフィー・マルソーは本当に美少女で日本人の好みにマッチして大人気でした。物語はいたってシンプルですが、決して内容が薄い訳ではなくフランス的文化やフランス人の恋愛価値観が良く分かる面白いムービーです。是非とも観ることをお勧めします。

個人教授

〇キャスト
オリヴィエ・フェルモン(ルノー・ヴェルレー)
フレデリク・ダンピエール(ナタリー・ドロン)
エンリコ・フォンタナ(ロベール・オッセン)
ジャン=ピエール(ベルナール・ル・コク)
クリスティーヌ(カティア・クリスチーヌ)

〇あらすじ


ほろ苦く切ない恋を綴った青春ラブロマンス映画の名作。高校生の少年が年上の女性に恋をする物語。

Wikipediaより

〇感想・レビュー
この映画はフランスの青春ラブロマンスの名作と言えます。思春期の少年が年上の美人女性に憧れ、叶わぬ恋に惑溺し熱中するも悲恋となり、その後に少年は一歩大人に成長するという物語で、この映画以降の1970年代にストーリーが類似した映画が沢山作られるようになりました。ちなみに、主役のナタリー・ドロンというのは有名なアラン・ドロンの妻でもあります。この映画は、今の若い方々には古臭いと思われますが、この映画が後の映画に残した影響は相当大きく、そういった事も踏まえて観られると、より一層楽しめると思います。何にせよ一度は観られることをお勧めします。

エマニエル夫人

  • 公開時期 1974年6月(日本公開1974年12月)
  • Wikipedia

〇キャスト
エマニエル(シルビア・クリステル)
マリオ(アラン・キューニー)
ジャン(ダニエル・サーキー)
マリアンジュ(クリスティーヌ・ボワッソン)
ビー(マリカ・グリーン)

〇あらすじ


バンコクに住む外交官の妻であるエマニエルは、それなりに幸福ではあるが平穏すぎる日常に何処か退屈さを感じていた。そんなある日、エマニエルは知人の紹介で「性の儀式」を受け入れることになる。初めのうちは大人しかった彼女だが、次第に内に秘めた欲望を開花させ、性の解放とその真理を追求するため大胆な女性へと変貌していく…。

Wikipediaより

〇感想・レビュー
タイのバンコクが舞台となり、そこに赴任した外交官が、若妻を性的欲望に奉仕させるために自分好みに調教し、その若妻が育て上げられていくといったアダルト要素の濃い物語ですが、そこは恋愛上手なフランス人によって独特の演劇的な演出と甘くてソフトタッチな映像などにより女性でも抵抗なく観れるように仕上がったので、若い女性観客層に受けて大ヒットとなりました。皆さんも一度はこの映画の題名を聞いたことがあると思いますが、エマニエル夫人=エロでは無く、エマニエル夫人=女性の性の開放の象徴として観られると、随分違った感じでこの映画を観れるので良いと思います。当然、彼女や奥さんと一緒に観られても良いと思いますので是非お勧めいたします。

シェルブールの雨傘

  • 公開時期 1964年2月(日本公開1964年10月)
  • Wikipedia

〇キャスト
ジュヌヴィエーヴ・エムリ(カトリーヌ・ドヌーヴ)
ギイ・フーシェ(ニーノ・カステルヌオーヴォ)
エムリ夫人(アンヌ・ヴェルノン)
エリーズおば(ミレーユ・ペレー)
ローラン・カサール(マルク・ミシェル)

〇あらすじ


アルジェリア戦争ただ中のフランス。港町シェルブールに住む20歳の自動車整備工ギイと17歳のジュヌヴィエーヴは結婚を誓い合った恋人同士。ギイは病身の伯母エリーズと、ジュヌヴィエーヴはシェルブール雨傘店を営む母エムリ夫人と暮らしている。エムリ夫人は2人が若過ぎる事を理由に結婚に反対するが、2人は将来生まれて来る子供の名前(女の子だったらフランソワーズ)を考えたり、自分たちのガソリンスタンドを持つ夢を語り合ったりと、幸福な恋愛を謳歌していた。

Wikipediaより一部抜粋

〇感想・レビュー
古い映画ですが、まさに王道。カンヌで、パルム・ドールを受賞したフレンチ恋愛映画。形式はミュージカルです。自動車修理工の青年と傘屋の娘の恋の物語。二人はラブラブで、関係も良好でしたが時代は戦争の真っ只中で、青年の方は兵役で遠くに言ってしまいます。戦争で、遠くに言ってしまった彼を思いながらも娘は待ちますが、なかなか帰ってくる気配もありません。ひとりで待つ方も辛いものがあるのでしょう。哀愁漂う感じも素敵ですが、やはりパリといえば、雨。雨が降るとロマンチックです。

プライスレス 素敵な恋の見つけ方

  • 公開時期 2006年12月(日本公開2008年3月)
  • Wikipedia

〇キャスト
イレーヌ(オドレイ・トトゥ)
ジャン(ガッド・エルマレ)

〇あらすじ


玉の輿狙いでお金持ち大好きというイレーヌはひょんなことから、高級ホテル従業員のジャンを大富豪の息子と誤解し一晩を共にする。しかし、その結果、イレーヌは大富豪ジャックとの婚約が破談になり、さらにジャンの本当の仕事を知ってあっさり振ってしまう。ジャンは、仕事もクビになり、ストーカーの如くイレーヌを追ってニースへ向かう。次の男とのデートを台無しにされたイレーヌは、これ見よがしに高級料理や高級ブランド品、ホテル代をジャンに支払わせ、去ってしまう。別れ際、ジャンは1ユーロを渡し、10秒だけ見つめ合う。

Wikipediaより一部抜粋

〇感想・レビュー
玉の輿を狙う美女イレーヌは、大富豪のジャックとの婚約までようやくたどり着きますが、一晩浮気したジャンのことがバレて破談に。ジャンはイレーヌに恋に落ちますが、イレーヌはお金持ちにしか興味がありません。ジャンは高級ホテルにはいたものの、そこの客ではなく従業員でした。ジャンは必死のアプローチをしますが、ジャンには見向きもしないイレーヌ。ここら辺のシーンは二人の気持ちの方向性があさっての方向を向いていて面白いです、ドタバタ劇になるところもあり、ハラハラしたり笑えますが、ロマンチックなラブストーリーなのでおすすめです。

タイピスト!

  • 公開時期 2012年11月(日本公開2013年8月)
  • Wikipedia

〇キャスト
ルイ・エシャール(ロマン・デュリス)
ローズ・パンフィル(デボラ・フランソワ)

〇あらすじ


田舎で父の営む雑貨店で働くローズ・パンフィルは、父親から地元の縁談を持ちかけられていた。ローズは田舎を離れようと、ルイ・エシャールが経営する保険代理店の秘書の面接を受ける。他の面接者が地味な格好でいる中、雑貨店の商品だった西独製のタイプライター”Triumph”で覚えたタイプ早打ちの特技と花柄のワンピース姿の彼女は目を引き、1週間の試用で採用が決まる。しかし、結局、タイプライターの早打ち以外取り柄のないローズに対し、ルイは「仕事を続けたいのならタイプライター早打ち大会に出場せよ」と命じる。

Wikipediaより一部抜粋

〇感想・レビュー
この映画はポスターを見ても分かる通り、キュートな映画です。田舎から都会にやってきた主人公。少しどんくさいところがありますが、タイピングはやたら早い!本人のトロさとは裏腹に指はなんともスピーディーに動く動く。そして、タイピングの早打ち大会に出ることになります。どんくさいながらも真面目で、キュートで、そしてタイピングの腕はいいという主人公なので、こちらも応援したくなります。ファッションもフランス映画のイメージ通り可愛いですよ。

アデル、ブルーは熱い色

  • 公開時期 2013年10月(日本公開2014年4月)
  • Wikipedia

〇キャスト
アデル(アデル・エグザルホプロス)
エマ(レア・セドゥ)
レア・セドゥ(サンドール・ファンテック)

〇あらすじ


アデルは現代の若者らしく、女友達と恋愛の話をしたり、デモに参加したりする。1年年上のトマと恋愛をするが、街で一瞬すれ違ったブルーの髪の女性の姿が忘れられず、結局トマに別れを告げた。何か充たされない気持ちのアデルは、ある日、親友の一人ベアトリスからキスされる。翌日、彼女とキスを交わすが、恋愛感情はない事を告げられ、アデルは涙を流す。

Wikipediaより一部抜粋

〇感想・レビュー
3時間長い!!って思ったけどそれを感じさせないぐらい入り込みました!まず、アデルの演技が凄すぎた。。。自然で、強くて、弱くて、人間らしくて、かわいくて、かっこよく、官能的で。演技をしてる感じが1ミリも感じられなくて、本当にフランスのある女子のドキュメンタリーを見てるみたいでした。そして恋愛をするのに男女の別とか関係ないなって本当に思います。人を好きになれるのは素晴らしいこと。この作品に出会えてよかったです!

裏切りのサーカス

  • 公開時期 2012年2月(日本公開2012年4月)
  • Wikipedia

〇キャスト
ジョージ・スマイリー(ゲイリー・オールドマン)
ビル・ヘイドン( コリン・ファース)
リッキー・ター(トム・ハーディ)
ジム・プリドー(マーク・ストロング)
ロイ・ブランド(キアラン・ハインズ)

〇あらすじ


時は東西冷戦下。イギリス秘密情報部、通称「サーカス(ロンドンのケンブリッジ・サーカスに本部があることに由来)」とソ連情報部、通称「モスクワ・センター」は、水面下で様々な情報戦を繰り広げていた。

Wikipediaより一部抜粋

〇感想・レビュー
2011年のイギリス・フランス・ドイツ合作のスパイ映画。エンディングが素晴らしい。ずっとどんより曇ってる”The イギリス“な映像と、イギリスを代表する演技めちゃうま色気爆発イケオジ俳優達が最高にマッチしています。日本酒とカラスミくらい相性が良いです。1週目はよくわからなくても、2週目以降は最高に楽しめます。愚かな男って感じのトム・ハーディを観たことがなかったですが、ハマり役です。ベネカンの使い方が贅沢すぎます。コリンファースは村上春樹の小説に出てきそうなキャラです。ゲイリーオールドマンは大天才で言うことなし。マークストロングには今作でハマります。